ただの岩?いや鰊御殿由来記

鰊御殿由来記1

鰊御殿由来記2

小樽市祝津3丁目にある鰊御殿のすぐそばに建てられた「鰊御殿由来記」。鰊御殿が北海道炭礦汽船株式會社により小樽へ寄贈された建物であること、元の場所から現在の場所に移築されたことなどが記されています。この碑から後世に鰊御殿を残したいという強いおもいが伝わってきます。

 

〜以下、鰊御殿由来記より引用〜

鰊御殿由来記

 

本道西海岸の鰊御殿は明治から大正へかけて
全盛を極めた 俗に鰊御殿と証する稱する當建築物
は後志國古宇郡泊村の漁業家「八/七」田中福松氏が
全盛時代に数ヶ年を費やし明治三十年に完成し
たもので間口十六間 奥行七間 切妻造天窓
付二階建の代表的魚場民家である
昭和三十三年北海道炭礦汽船株式會社は創立
七十周年記念事業の一として これを譲り受
け 本道最初の鉄道をはじめ當社事業にゆか
りの深い小樽へ移築して市へ寄贈した
本道鰊漁業全盛時代をしのぶことのできるこ
のような貴重な遺構は既に稀有な存在となり
昭和三十五年五月三十一日 民家として初め
て北海道文化財に指定された
ここにいさゝか由緒を誌し後世に傅える所以
である
昭和三十五年七月吉日
北海道炭礦汽船株式會社
取締役社長 萩原吉太郎
酒井慶次書

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